【Love you】
2022年01月31日
外そうと思えば外せる鎖が、奇しくも社会から落ちないための命綱でもあった。
外そうと思えば外せる鎖が、奇しくも社会から落ちないための命綱でもあった。
久しく抱いていないこの感情に、今はあの時ほど悩んではいない。
しかしながら、その鋭さは斬る者無くして語られることはない。
額を流れるそれに鬱陶しさを覚えたが、初冬の風が気づかぬ間に空へ溶かしてくれた。
年端も変わらぬ旅人は、いつしか果てない航海へ命を灯し始めた。
幾百年後。心臓の鼓動は規則的に四肢の末端まで何かを巡らせている。
無駄と思える時間を人生に注ぎ込めれば、私は何かを成し得たのか。
人の形をした何かに注げるだけの心なんて持ち合わせてはいないけど、
「何でも見えるさ。どこまでも続く地平線、これでもかってくらい広い海、数えきれないほど輝く星と夜空」
生まれたときから翼をもつ生き物にとって、そんな私たちはどう見えているのだろうか。