【蒼焔】
2019年03月05日
刀を研ぐ。決して人は切らぬ。
だが、その心はまるで焔の様に揺らぐ。
灯篭のつくる影が妙に艶かしく、脱いだ着物に朝露が浮かぶ。
夜鷹を射つは親の涙。花に添えるは無慈悲な銭。
蒼叫ぶ日々は足りぬ愛憎を埋めるだけが雨の如く。
声を上げなければ朝は来ない。
果てる刹那、垣間見たあの頃の夢が、私の命だった。
刀を研ぐ。決して人は切らぬ。
だが、その心はまるで焔の様に揺らぐ。
灯篭のつくる影が妙に艶かしく、脱いだ着物に朝露が浮かぶ。
夜鷹を射つは親の涙。花に添えるは無慈悲な銭。
蒼叫ぶ日々は足りぬ愛憎を埋めるだけが雨の如く。
声を上げなければ朝は来ない。
果てる刹那、垣間見たあの頃の夢が、私の命だった。